ピアノを弾く仕組み

ピアノを弾くには、体や頭の中でどんな事が起こっているのでしょうか。

目から脳へ

楽譜に書いてある音符を見て、それが「なんの音なのか」「どれくらいのばすのか」などを読んでいきます。

音符が5線譜のどこの位置にあるか、そして音符の種類によって、「音」「長さ」が決まってきます。
小さなお子様が苦労するのは、この見分けがつきにくいからかもしれません。
あまり苦労せずに読めるようになるのは、ひらがなが読めるようになってからかな・・・と思います。

もちろん、1つ1つ教えていくので、ゆっくりでも読めるようにはなりますが、ひらがなが読める子に比べたら、大変な作業になるかもしれません。

脳から指へ

頭でどう弾くか理解したら、それを指に伝えていきます。

普段の生活で、指はよく動かしているイメージかと思いますが、実は思ったよりも動かしていないのです。正確に言うと、細かい動きをしていないのです。「にぎる」「ひらく」がほとんどで、細かく動かしてジャンケンくらいでしょうか。

ピアノは1つ1つの指を動かしていきます。さらに動かすだけでなく、押す重さ・スピードなどもコントロールしていきます。

また、小さなお子様は1つ1つの感覚が発達途中なので、動かそうと思っていた指とは違う指が動くこともあります。これは慣れるために、繰り返し動かすことが大切になってきます。

指から耳へ

書いてある通りに押せた音が「正しい音か」「正しい長さか」そして「どんな音色の音が出ているのか」をよく聴きます。

ここでポイントなのが「聞こえている」のか「聴いている」のか。微妙な違いですが、「聞こえている」はBGMのような聴こえ方。「聴いている」は観察しながら聴いているイメージでしょうか。

耳から目へ

今出している音を聴きながら、次の音を見ていきます。

音符には長さがあります。短くても長くてもNGになってしまいます。なので、今出している音を聴きながら(数えながら)次の音がすぐに弾けるよう、次に書いてある事を見ていきます。

この4つの感覚を使って弾いています

言葉にすると長いですが、これらの事を一瞬で行い、途切れることなく次から次へと読んで弾いて、ようやく「ピアノを弾く」という事に繋がります。

文字にすると、なかなか大変な作業に見えますが、実際は感覚で出来てしまう所も多いです。
ただ、1~4歳くらいの小さなお子様にとっては、文字で見る通り大変な作業となります。