脱力と聞くと力が抜けきって弾くようなイメージがありませんか?
私のとっては、「力が抜けきった」というのが少し違和感がありました。

そんな時、友人と話していたら「脱力とは力を上手くコントロールする、自由に使う事」と言っていて、そうそう!と思ったので書いていきたいと思います。

ピアニストの動きを真似ていませんか?

ピアニストの演奏している姿を見ると、よく腕などがしなやかに動いています。
なんとなく、あの動きを真似ていれば、脱力している風になりそうですが、実は細かな筋肉をバランスよく使い上手く骨で支えて弾いているのです。
なので、見た目だけ真似ても上手く脱力できるかというと、微妙なところです。

筋肉や骨格は一人一人違う

人間、見た目は同じようなつくりになっています。(頭があって、胴体があって、手足があって・・・)

ただ、その中を観察してみると、筋肉の発達具合や骨格は誰一人として同じ人はいません。そして、一人一人にどこが強い・弱いなどの癖もあります。
なので、この中身の状態を無視して、見た目だけ真似ても、上手くいかないのです。

じゃあ、どうすれば良いの?

まずは、弾いていて痛みや弾きにくさを感じていなければ、問題はありません。

痛みや弾きにくさがある場合は、まず自分の体を観察してみて下さい。どういう時に痛みが出るのか、どこが痛いのか、それは毎回の事なのか・・・などなど。
一番良くないのは、痛みがある状態で弾き続けてしまう事。いつか楽になるかもと無理な弾き方を続けると、腱鞘炎などを引き起こす恐れがあります。

そして、先生に相談してみて下さい。筋肉不足で弾きにくいという場合もありますが、体の使い方や、ちょっとした角度で弾きやすさが変わることもあります。
実際に、レッスンでも弾きにくさや痛みを感じていた生徒さんに、意識する部分を様々な角度から伝えたところ、「こんなに楽になるんだ!」とビックリしていました。

長くピアノを弾くためには、自分の体、腕、指は大切です。その大切な体を守るために、自分の体を観察しながら脱力を身につけていって下さい♪